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話してみると、彼はとても聡明な子だと分かった。
僕は勝手に今どきの若者を想像していて内心どきどきしていたのだ。
落ち着いた声と真面目な表情に密かに安堵する。
出会いは大学の娘と同じ演劇サークル。
幼い頃からお芝居や舞台が好きだった娘は、中学からずっと演劇をしている。
たくさんの役者を研究し、演技を勉強してきた娘。
お芝居はめきめきと上達し、演劇を続けられる大学を教師達に勧められた。
入ったサークルの、新人だけで演じる小さな舞台。
娘は主役を勝ち取った。
演目は『シンデレラ』。
「お姫様って、本当にいたんだって思ったんです」
彼は少し恥ずかしそうにそう言った。
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