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丁度民の街に向かう方向にアイス屋は店を開いているらしく、アイス屋に向かう途中もあっちを見てこっちを見てを繰り返しながら歩いている。
「このガラス細工屋すごいね。
すごく綺麗だなぁ。」
外のガラス張りの窓から飾ってある犬のガラス細工と、暖色で穏やかな色合いのワイングラスを眺めながら言うと、
リュカは何気失礼な事を言ってきた。
「え、ケントってそういうのに興味あるんだぁ??
見た目に似合わず芸術的なもの好きなんだね!
あっちの本屋に新刊で出てる薄い本の方が良くない~?もしくは、あそこのステーキ屋!
あそこは貴族御用達の大繁盛してるお店なんだよねー!」
「これこそまさに、花より団子。」
リュカらしいなと思ったケントはケラケラと何とも言えない笑いをしていたが、リュカの後ろではセイヤが、花より団子の意味を聞くと同時に発言がよおど面白くツボに入ったのか、声を出さずに笑っていた。
その様子はどう見ても爆笑しているの図だった。
「むー。
何でそんなに笑ってんのー!
もう!とりあえず、先に見える肉の串焼きの屋台でそれを買いに行こう!」
爆笑を堪えているセイヤを、頬を赤くし拗ねたリュカが腕を掴みずるずると引き、ずりずんずんと肉の串焼きの屋台に早足で進んでいく。
他の3人はその光景に微笑みながら離れないよう少し歩くスピードを速くしてついて回る。
大人二人も同様について回る。
ふとセイヤはアクセサリーショップを見つけ眺め、欲しいのを見つけたのかちゃちゃっと買ってすぐに戻ってきた。
そしてリュカの手には肉の串焼きが数本と、唐揚げらしきものが入っている手の平サイズの箱を手にしていた。
「え、速!?
俺がちょっとよそ見しただけなのにもうその量の肉 ...。
うーん。
だめだとは言わないけど太らないようにな...。」
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