3人が本棚に入れています
本棚に追加
朝、小屋の扉をノックする音で蒼葉は目覚めた。母の声がする。
「家のリビングにご飯置いてあるから、良かったら食べてね」
蒼葉は一言も返さず、机に置いてあったパンに手をのばしかじった。
ふとした拍子にパンが蒼葉の手から転げ落ちてベッドの下へ入り込んでしまった。取ろうとベッドの下を覗き込む。
床の隙間から光が漏れているのが見えた。
床下に何かある?????
蒼葉はベッドを移動させると、
ベッド下の床には扉のようなものがあった。
蒼葉がその扉をあけると、
現れたのは地下へと続く階段だった。
蒼葉の頭はパニックだったが体はすでに動いていた。恐る恐る冷たい空気の流れる地下へと下っていく。
階段の先は、蒼葉の部屋のふた部屋分もあろうかという地下室のようだった。
明かりが点いている。
蒼葉は息を潜め、地下室をのぞいた。
だれもいなかったが、
不思議と確かにさっきまで誰かがそこにいた気配だ。
蒼葉は辺りを見回した。
地下室は不気味な光景だった。
最初のコメントを投稿しよう!