last episode 夢のカケラ

22/26
前へ
/119ページ
次へ
「はい。もちろん。あなたしか、もう愛せないわ」 「芹那…!」 俺は芹那を抱き上げて、寝室へと飛び込んだ。芹那からも積極的に唇を重ねてしがみついてくると、俺は芹那のニットを脱がして、早くその素肌に触れたかった。芹那は上半身裸になった状態で、俺の後頭部を引き寄せて自分の胸に押し当てて抱きしめた。 「ここにいて。圭太。私の体の隅から隅まで、あなただけのものなのよ」 「うん。俺のものだよ。誰にも触らせない」 「そうよ。それでいいの。あなただけのものにして」 俺はズボンとトランクスを同時に脱ぎ捨てた。上半身の服は芹那が脱がせてくれている。頭の方にセーターを持ち上げて全部脱がせてくれると、芹那は下から俺を見上げて腰に手を当ててしがみついた。 ほんとに、たまんない。この表情。誰にも見せられない。俺だけの、女だ。 一生、俺だけの宝物だよ。 俺は、芹那の膝を掴みながら、すぐにその中に入って行った。熱い。いつから、こんなに熱くなってたんだろう。それに、俺を受け入れる準備も出来ている。中に入ったまま、動かずに耐えていると、芹那の方から腰を左右に動かし始めた。 「だ、だめだめ。まだ…っ…。芹那っ」 「圭太…」 芹那の甘い声が、俺の神経を打ち破っていく。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

418人が本棚に入れています
本棚に追加