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グレイエイリアンのぬいぐるみと喋りながら緑酒を飲むアイアムは、実はもう四代目になると、なるしかないと決めていた。学校は絶対イジメの種になるからと赤血受付禁止、他に仕事を探すったって強いて言えば新聞配達くらいだ。そんな面倒をするならと家業を継ぐしかない世知辛い世の中の消去法で、面倒臭くても我慢して自分でも大好きな地酒、緑酒○×△□を父から教わってゆく方が筋だと。ただ気掛かりなのは父の教え方だった。
『良いかアイアム、地球人はパパもだが視野の狭い人種だ。宇宙になんて未だ数えきれていない人種が沢山いる中で、緑の血を流すヤツはどれくらい居ると思う? 違う、億だ。その億いる人種の人口を数えればもう途方も無い位だ。そいつ等がどれだけ地球を壊して来たと思う? 違う、兆でもない京よりもっとだ。だから俺たち地球人はブランド品で、数多居る宇宙人はカスもカス、粗悪品だ。良いかアイアム、要らない奴は要らないという言葉を覚えておけ。そんなカス粗悪品の要らない宇宙人の活き活きした緑の生き血を我々数少ないブランドが昇華させてやる素晴らしい仕事、ブランドを喜ばせて儲けられる仕事
それがパパの仕事なんだ。良いか、要らない奴は要らない。言ってみろ』
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