第4話 宿泊

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第4話 宿泊

   校則破之助は教室の中を自分ごのみに模様替えする時がある。  一度、外資系ホテルのスーペリアツインの部屋みたいにお洒落になったことがあった。      校則破之助は、教室にテレビも置いた。  いい香りのする石鹸などのアメニティも置いた。  紅茶のティーパックとポットも置いた。  そして満足げに靴は脱いで、ふわふわのスリッパを履き、ゆうゆうと授業をうける。アンドロイドを寝かせたベッドを時々横目で眺めながら。  おかげで教室は狭くなり、生徒も先生も、ベッドやいろんなものを窓から投げたしたいほど苦々しく思っていた。  そんな仲、授業中にでっかいしゃっくりが止まらなくなった女子生徒がいた。 本当に大きなしゃっくりだったため、みんなのクスクス笑いが教室に広がる。  女子は顔を真っ赤にして、息を止めんばかりばかりに、苦しみもがいている。  その時、校則破之助は、すっと立ち上がって、冷蔵庫からペットボトルの水を取り出して、蓋を開け、女子の前に置いた。  女子が急いで水を飲むと、しゃっくりは止まった。 「ありがとう、やぶりのすけくん」 「いいさ。この水は無料なんだ。こっちは有料だから自分でも手は出さない」    冷蔵庫を開け、他の飲料をこれみよがしに見せつけた。その中にはビールもあった。    そして、破之助はゆっくりと教室からチェックアウトしていった。
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