ペルソナ女子

地味過ぎる転校生

ただ、一人だけ

可能性を感じる女の子がいた。

私に僻みも羨ましさも感じていない女子生徒。

それは昨日付けで私のクラスに加わった

名前は確か花田星芽(はなだほしめ)。

やや人付き合いが下手そうな転校生だ。

彼女は転校初日で私を除いたクラス全員に

質問攻めで取り囲まれた際

嫌悪を露わにして
「近過ぎるから離れて欲しい」と一蹴。

それを聞いた人達は

適度に距離を取り、順に質問したところ

彼女は全ての質問にに答えはするが

それ以上の会話が続かない。

「どこの学校から来たの？」

「はい、都或高校だよ。

何でそんな事が知りたいの？」

「好きな食べ物は何？」

「からあげ。

でも、聞いてどうするの？」

「彼氏はいる？」

「彼氏、恋人として交流を持ってる男性は居ない。

どうしてそんな事が気になるの？」

こんな感じで。

その後、転校生は

自分の質問に答えが返ってこない事が

よっぽど気に入らなかったみたいで

昼休みの誘いを断り、放課後の下校も拒否。

「私の質問に答えを貰っていない。

それが出来ない内は親しくする気はない」

こんな風に。

そんな事があった所為で、

彼女は完全にクラスで浮いている。

喋り方も若干奇妙なのも

彼女が遠巻きにされている理由だ。

ここは美少女の私が

彼女の為に友達になってあげなければと。

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