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「この箱には何が入っているのか?」
急に差し出された箱に戸惑い源三は問う
帽子を目深にかぶりマスクをした得体の知れぬ男が答えた
「この箱の中身の…ひんとをやろう…あ…て…みろ」
気味の悪い声だ…マスクをして声がくぐもり聞き取りづらい…
「この箱…では…おさまらぬ…」
そう言うと、男はポケットから何か光る尖ったモノを差しだそうとした
それに気づいた源三は恐ろしくなり
「こんな箱いらない!!頼む!命だけは!!」
一目散に逃げ出した
が、気づけば周りは壁一面に囲まれていた
「ここは…どこだ?」
どこからか声が聞こえる…
「知りたいか?ならば…ひんとを…」
恐怖のあまり気を失った源三
マスクを取り男は呟いた
「ゴホッゴホゴホッ気絶したのか…お前は命の恩人…金品等をやろうと…箱をあけろと言ったのに…箱の中身だけではワシの気持ちはおさまらぬ…この家もお前に…」
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