397人が本棚に入れています
本棚に追加
第三話 楽園都市ダンドリオンへ
森林大亀から甲羅や牙などの素材の回収を終えた俺とエマリィは、ダンドリオンと言う名の王都を目指してまた森の中を進んでいた。
道すがら記憶喪失と言う設定を理由に、エマリィに色々と質問してみる。
「いま向かっている街ってどんなところなの? あと国の名前とか大陸?島?の名前とかも聞いたら、何か思い出せるかもしれないから教えてくれる?」
「いいよ。この大陸はねトネリコール大陸と言って、この辺りはその大陸の南側。その南方を統治している最大の国がステラヘイム王国と言って、ダンドリオンはその国の王都なんだよ。それでダンドリオンの栄華は大陸中に響き渡っているから、人々は楽園都市と呼んでいるの。何か思い出した?」
「うーん、どうだろうなあ。なんだか聞いたことがあるようなないような……。そう言えばエマリィは双頭の豹に追われていた時に、魔法で壁を作って攻撃を防いでいたじゃん? ほかには魔法は使えないの? なんかこう火とか雷とか出せたら、あんな魔物はいちころじゃないの?」
最初のコメントを投稿しよう!