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激しい衝撃とともに、腹部が枝に打ち付けられた。
それでも落下は止まることなく、折れた枝とともに次の枝へ。
「くぁwせdrftgyふじこlp!」
バキッボキッゴンッ!
という音が鳴り響き、その度に体は二転三転と回転する。
体のあちこちをどこかに打ち付ける度に、鈍い衝撃が全身を駆け抜けた。
それに何よりも目が回って気持ち悪い。
そして最後には、
グァシャーン!!!
と、頭から地面へと叩きつけられた。
しかし重量感と激しい勢いを感じさせる音の割りに、生身の俺に伝わってきた衝撃は少し固いマットの上に着地した程度だった。
そのまま仰向けになって倒れこむ。
意味がわからないまま、とりあえずほっと胸を撫で下ろす。
シールドモニターの隅に映し出されているHPバーを見ると、五千のうち半分以上が減っていて、思わず乾いた笑いがこみ上げた。
「は、はは…とりあえずまだ生きているんだよな……?」
しかしどうにも現実感が乏しくて、なんの感動も湧いてこない。
もしこれでHPがゼロになっていたら、死んでいたと言うことだろうか……
それ以前に、そもそもこの体は生身でいいのか?
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