第一話 異世界転移はトラブルとともに

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 その後も少女は双頭の豹の攻撃に合わせて、上手く魔法防壁を展開して怪物を寄せ付けないでいた。  思わずその手に汗握る攻防戦に見入ってしまっていたが、ふと胸元に広がっているホログラフが視界に飛び込んで来たときに、胸の奥で何か熱い塊のようなものが弾けた。 「の、?気に眺めてる場合じゃないよな……! でも本当に行けるのか――!?」  神様に願い事でもするように「武器」をタップする。  武器は三つある兵科毎にそれぞれの特性にあった武器が振り分けられていて、アルティメットストライカーの武器メニューは「アサルトライフル」「ミサイル/ロケット砲」「グレネード」「ボーナスウェポン」の四つだ。  そしてその各項目にずらりと武器リストが並んでいる。  俺はリストをスクロールするのも煩わしくて「アサルトライフル」からHAR(ハイパーアサルトライフル)-22を、「グレネード」からHGR(ハイパーグレネードランチャー)-14をタップした。  両方ともゲーム内では初期装備で、リストの一番上に名前を連ねていたからだ。  両手に光の粒子が集まってアサルトライフルとグレネードランチャーが実体化。  それと同時にシールドモニターには二つのリロードメーターが。     
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