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近くの茂みから、こちらの様子を窺い。腹の音で、その存在と空腹を訴えてきたのは――十四、五歳くらいの少年だった。
そんな相手を、夕食に誘わずにいられるだろうか。いや、いられない(反語)。
「おいしい……おいしいですっ。お肉に良い匂いが絡んで、濃厚で! それを、下の白いのと食べるとまたおいしくて……俺、こんなおいしいの、初めて食べますっ」
「うんうん、ありがとう。あと一回、おかわり出来るからね」
「……っ、いいんですか!?」
「ええ。私は今、食べたし」
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