思いがけない申し出に

6/8
2625人が本棚に入れています
本棚に追加
/509ページ
「女神、悪いことは言いませんから元いた場所に戻して下さい」 「ちょっ、人を捨て犬みたいにっ」 「もっと性質が悪いわぁ。百歩譲って、うちのギルドで馬車馬のように働かせるならまだしも。今までの話を聞いている限り、同じ屋根の下は流石にまずいと思うわよぉ?」 「……俺も。ネェさんに一票」 「俺も俺もっ! いや、師匠の店どころか同じ街にいてほしくないから、帝都に帰すに一票!」 「わたしもよ、サム」 「……私、も。サムに一票」 「そんな……」 「……んー」 口々に言う面々にグイドは何も言えなくなって身を縮め、恵理も困ってしまった。 自分を気遣ってと言うのは解るが、帝都に帰すのは周囲の目を考えると流石に可哀想になる。さて、どうするかと思っていると。
/509ページ

最初のコメントを投稿しよう!