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響鳴とは
俺は響鳴っという名前が気になり冬休みに入りすぐに爺様の家に行くことにした
爺様の家は本家にあたり京都にある、周りからは有名で晴明神社の近くにある豪邸。
「響鳴ね………。お爺様の家に行って聞いてみようかな。」
「お帰りなさいませ。楓鵺坊っちゃま。」
「月彗じいや、坊っちゃまはやめてくれって言ってるじゃんか。」
月彗は髪が黒髪で長くていつも後ろでくくっているでも、前髪で左目は何故か見せない右目はとても綺麗な黄色…懐かしい…あれ?…また…
「いえ、なりませぬ。雅敬様の跡継ぎなんですから。」
「父様ね…。じぃや、爺様は?」
「雅嗣様なら縁側にいらっしゃいます。何かご要件でも?」
「いや、気になる事があるから爺様に聞こうと思って。」
「そうですか。何か御座いましたらお呼び下さい。」
「うん。分かった。」
「爺様ー!会いたかったよ!!」
「楓鵺か、元気か?雅敬も藍華も和也も元気か?」
「元気だよ。父様は相変わらずだけと…。」
「楓鵺…こっちに来なさい…私達は楓鵺を愛している。雅敬は認めたくなかったんだよ…だから楓鵺を失いたくないからのぅ。」
「父様の継げなかったもの?それって…………響鳴それとも緋紅?」
「!?い、今何と言うた響鳴と緋紅?と言うたか?そうかそうか…また逢えたのですね。緋紅様。」
やっぱり爺様は知ってた。俺だけ知らない…多分、父様も母様も知ってるんだ…
「やっぱりか…。雅嗣爺様、響鳴って誰なの?俺の先祖?それとも響鳴の生まれ変わりが俺なの?」
「落ち着くのじゃ。」楓鵺を抱き締める
「な…何が何だか分からないよ…爺様…うぅ…」
「響鳴様は私達の先祖で神様のお嫁様じゃ。楓鵺が産まれてから私達は余所者に手をつけられぬように楓鵺に緋紅様に逢える様に願ったのじゃ。楓鵺、私達の主な仕事は何なのか教えてなかったな…私達は安倍晴明の子孫、幽霊も見えるし祓える。でも、楓鵺には教えなかった。私の枕元に緋紅様がお嫁に貰い受けると告げられたからのう。」
「お嫁様…で、でも俺は男だし…弟もいる…けど長男だからお嫁には行けないんじゃ…」
「長男でも男でも神様にお嫁に貰い受けると言われた限りそれを護りつづけるのが玖城家の仕来りじゃ。私の兄もお嫁様になった。でも会えない訳では無い、ずっと傍にいるんだよ。」
そっか…だから俺は次期当主じゃないのか。
「でも、まだちゃんと緋紅の事を思い出せないんだ…。爺様に聞けば分かると思って…」
「楓鵺…そんなにあせらんでもええねんで?ゆっくりと自分のペースでやる事なす事すればいずれその道にゆく。今日はもう遅いから泊まって行きなさい。月彗!楓鵺を部屋へ」
「こちらに。坊っちゃま部屋に行きましょ。ここには結界が有りますゆえ緋紅様以外入れまへん。ゆっくり休んで下さい。」
「爺様、ありがとう。月彗もありがとう。」
頭がぐるぐるするしパンクしそうだ…響鳴…
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