4人が本棚に入れています
本棚に追加
「百々瀬です。部長はどの人かしら?」
はい、と返事をして、まりあの方へ歩いてきたのは、
3年生の青川優姫(アオカワ ユウキ)。
クラリネットを手にしている。
「青川さん、この状態は…」
「いつもこんな感じです。」
おしゃべり中、楽器独奏中、理科のレポート製作中…
「 最近コンクールの曲の楽譜も配ったんですけど…
今年の一年生に期待するしかないです。私は、みんなと合奏がしたくてこの部に入ったのに…」
彼女は優等生タイプでしっかりしていそうだが、おそらくあがり症だろう、とまりあは感じた。
「ありがとう。私に考えがあるの。試していいかしら?」
「お、お願いします…」
「じゃあ、みんなをまとめてもらえる?先生から話があるからって。」
彼女は弱々しくうなずいた。
最初のコメントを投稿しよう!