あらすじ1

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ

あらすじ1

高い能力や利便性を求め、人々の手によって開発された人工知能を持つロボットたち。その力を使うことによってやがて対立や争いが続発し、ついに世界は崩壊してしまった。 荒廃した世界で、生き残った人々は微かな望みを信じて復興を目指し、再び平和な生活を取り戻すために立ち上がろうとしていた。 とある小さな村で母・ヒヨリと暮らす双子の子供たち、フウガとセセラ。 生きていくために穀物や野菜を育てようと畑作りに奔走する母を助けながら、3人で仲良く暮らしていた。 ある日、いつものように遊んでいたところ、妹のセセラが何かに引き寄せられ、人気のない近くの洞窟で過去に争いの原因となったロボットの一部を発見してしまう。 そのロボットは禍々しい出立ちでありながらもフウガとセセラの二人を不思議と落ち着かせる存在となり、その場所は二人の秘密の場所となった。 それから9年。二人は15歳となり、徐々に安定しつつある農地を母と一緒に守りながら暮らしていた。ところが、町を統合し新たな支配地区を作ろうとする新政府の圧力によって農地が奪われる危機に陥る。 離れた自治区を影で治める組織グラッザの頭の息子バーナルドは、森でロボット捜索活動中に為す術もなく打ちひしがれるセセラと偶然出会い、彼女の力によって新なロボットを発見する。 セセラの力に価値を見出だしたバーナルドは、新たなロボットの発掘に協力することを条件に、権力を使ってヒヨリの農地を守ることを提案する。バーナルドは、過去の戦争の遺産と言われる高機能なロボットを発掘し、研究そして再生することを趣味としていた。 母のためバーナルドに協力することを決意するセセラは、家族と離れ、グラッザの治めるカーザストンで暮らし始める。そこでの生活はし烈を極め、自分の欲のためならどんな手段も選ばない冷酷なバーナルドによる、過去のロボットの在りかを関知する力が何なのかを調べるための人体実験とも言える研究に、セセラは身を削りながらも協力していく。 初めは過酷な研究にもセセラを気遣うことはなかったが、一度も弱音を吐かず一途に協力しようとするセセラの姿に徐々に惹かれていくバーナルドだった。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!