淡い初恋

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 「こんなとこもう居たくない」 俺は音を上げて有美の前でガックリと膝をついた。 「良かったらカフェに行かない。話したいことがあるんだ」 「カフェ?」 「行ったことないでしょう? 最期だから連れて行ってあげるわ」 「何かが最後なんだ」 有美の言ってる意味も解らないくせに俺は頷いていた。 (カフェって何だ?) 本当は何も知らないけど、その言葉に浮かれている自分がいた。 早速図書室にある本で調べてみた。 カフェって、フランスやイタリアではコーヒーって意味のようだ。 今ではコーヒーを飲みながら会食出来るお店のスタイルになっているそうだ。 有美の言った最後が気になるけど、俺は浮かれていた。
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