不『運』な放課後

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   僕の場合は『運勢』だった。  僕には人の運勢が見える。もちろん占いや霊能力的な話ではなく、はっきりその人の運勢に色がついているのだ。 運のない不運な人は寒色、逆に幸運な人は暖色に見える。運の強弱によっては色にも濃淡が現れるし、運勢というのは移り変わるもので昨日青白く見えていた人が今日はオレンジ色をしている事だってある。  大体の人は可もなく不可もない薄い色をしている。しかし極稀に生まれついての運勢を持った人がいる。彼らの色は決して変わることはない。幸運な人は幸運なまま、不幸な人は不幸なままそれぞれの濃い色を持っている。  そして僕の色も生まれつき変わることのない。
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