一コマ目「たいへん☆ もっさいオヤジが私の部屋に!?」

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 連日戦闘であちこち(主に腰回り)ガタガタのとこ早起きとかまじダルい。う~ん、あと五百億光年…… 「光年は距離の単位だ!」  ぱかーん、なんていう可愛い擬音じゃすまされないゲンコツの衝撃で、私の脳みそがフルフルシェイク! 「いったぁ~! なにすんのよぉ~!」  飛び起きると、目の前に、パンイチのオッサンが!  ただし老けているといっても、そいつの雰囲気は、むしろ若々しい生命力に満ちていた。くどいほど太い眉毛や彫りが深い目尻を持つ、時代劇の野武士みたく精悍な顔つきなので、古臭いイケメンという印象だ。体型も細マッチョと形容するに相応しく、特に鎖骨のラインとか美味しそうだけど、オッサンはオッサン! 「やっとお目覚めか。  今日のゴミ捨て当番はキミだったはずだが?」  腕組みしながら仁王立ちして、眉をピクピクさせて50センチほどの高さから見下してくるこの男、実はただのオッサンではない! まぁ、タイトルの時点でだいたいネタバレになっちゃったでしょうけど、ね。  彼の名は、大地(だいち)コウシロウ!  悪の組織に改造され、脳みそまで鋼鉄製と交換したかと思うほどの石頭野郎。東京都民を人知れず守る、変身ヒーロー『ダイボーガー』なのでありゅ! ってなんで私がコイツのプレゼンしてんのよ、噛んだし。 「こらっ!」
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