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「ま、まさか。彼は選りすぐりの、我が社最大手の用心棒ですよ」
カズはクラウスに目を向ける。
「わかりましたキング海賊団、我々の負けです。あなたがたの軍門に下りましょう!」
カズは耳を貸さない。
「私と組めば資金面で不自由はさせません!」
カズは拳を固め、大きく振りかぶる。
「だからちょっと待って!」
「宇宙に行くのはあいつ夢だったんだ。だから俺はお前を――」
クラウスの顔を、拳が打ち抜く。
撃たれたクラウスは水きり石のように何度か地面を跳ねた後、岩山に激突。
そのまま気絶した。
「ぶっ飛ばすんだ!」
敵の首領二人を討ち取ったカズは満足げに鼻息を鳴らした。
「あのさぁ」
後ろから声がしてカズが振り向くと、そこにはルージュが敵の魚人軍団を壊滅させていた光景があった。
「毎度毎度雑魚掃除する私の身にもなってくれない、しんどいのよコレ」
「でもルージュは勝つじゃんか」
「面倒なのは変わりないのよ」
ジャスク星に根を張る採掘業のボスをたった二人で倒した海賊団を見てスラムは息を呑む。
「すごい、これが宇宙海賊……」
ルイスの目は輝いていた。
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