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「カズ、俺はやっと分かった! なぜ毎回お前に頼んだ任務が解決ではなく、余計に面倒なことになったり、むしろ悪化していたのか」
キング海賊団。宇宙でも十指に入る勢力を持った海賊団であり、彼らは運搬業から護衛業といった表舞台の仕事から、略奪やら戦争などといった裏の家業まで、手広くその商売の手を広げている。
「何がわかったんだ? ボス」
そう尋ねるのはボスの対面に立つ少年。
キング海賊団の幹部を勤めるハネダ・カズである。
「確かにお前の働きは時として我がキング海賊団の利益になる働きをしたこともある。それは認めよう、だが余りにも悪化する案件が多すぎる」
「船長、今更それに気付くって余りにも遅くないですか? アタシなんか初めて一緒になった時からわかってましたよ」
カズの隣に立つ少女が口を開く。
褐色の肌に白く輝く白銀の髪、そして額から生える二本の角が特徴的な少女だ。
「うるせぇ! よってカズには乱闘案件を割り当てることにしたから、半分暴れるのが目的みたいな任務にあたってもらうからな! 今日にでも任務に向かってもらう。あと、ルージュには頼みがあるからちょっと残るように! ほら、さっさと仕度してこい!」
「了解しました船長! いやっふーい! 新しい惑星にいけるぞー!」
テンションを爆アゲにしてカズは船長室を出て行った。
その姿を見てキングは肩を落とす。
「ルージュ、悪いけどまたあいつの面倒見てやってくれるか?」
「またですか?」
「頼むルージュ! それに今回は、今までと比べて危険度が高い任務だから、正直言って心配なんだよ。あいつ強いのは確かなんだけど、頭のほうが心配すぎて……」
「またそれですか、カズにはホント甘いですね。いくら自分が身請けした奴隷だからって」
「しかたないだろう、とにかく頼んだよ」
「まぁ命令とあらば、私もキング海賊団の船員ですし断りませんよ」
そう言ってルージュは船長室を出ようとドアノブに手をかける。
「あ、言い忘れていたが今回は伽羅にも同行してもらうようになったから」
その言葉を聞いた瞬間、ルージュの手は止まり露骨に嫌な表情をする。
「ボス、それ一番最悪……」
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