4話

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 オークファミリーの拠点は大騒ぎになっていた。 「ボス! ダガーさんが傷だらけで戻ってきました!」  下っ端に助けられ、なんとかオークファミリーのボスであるオーク・ジキルのもとへ辿り着いたダガーはすでに慢心相違で、意識があることすら軌跡というレベルの負傷であった。 「ダガー! お前ほどの者が一体だれにやられたんだ?」 「コーネリア人が、呼んだ宇宙からの助っ人です、恐ろしい強さで……なす術なくやられ」  緊張の糸が切れたのかダガーは事切れるように倒れた。 「どうするよ兄貴」 「決まってるだろ、俺らに喧嘩を売ったこと、死ぬほど後悔させてやる」  ジキルは立ち上がり、巨大な棍棒を手にする。 「野郎共! 戦の準備だァ!」  ファミリーの人員を焚きつけジキルは戦に備えた。  カズを筆頭にした三人は、ギャングの拠点前に到着した。 「おいルージュ、むこうの親玉は俺がぶっ飛ばすからな!」  鼻息を鳴らしてカズは意気込む。 「あんたが相手のボスに突っ込むのはいつもの事でしょ、とりあえず残った幹部と雑魚はアタシ達でなんとかしておくから」  あきれた声でルージュは答えた。 「そうよカズちゃん、相手の親玉は任せるから、私達は適当にしてるからあとよろしくね」  話しているうちに一行はファミリーの拠点前に着き、ファミリーの人員たちと対峙した。 「おい、ルージュ。そう言えばあいつらの親玉なんて名前だ?」 「オーク・ジキルよ」 「ジキルぅ! 出てこォい!」  カズは大声で叫び、陣取っていたオークファミリーの者達に動揺が走る。 「人の名前を叫ぶんじゃねぇよ」  答えた巨躯な男、オーク・ジキル。その右手にはカズの体と変わらない巨大な棍棒が握られている。 「テメェか? ダガーをやったのは」 「そうだ。次はお前だぞデカブツ!」 「ガキが言うじゃねぇか、テメェみたいなガキにダガーがやられるとは思えねぇんだがな」  そう言ってジキルは葉巻を噛んで火をつける。 「まさかテメェら三人で、俺達の相手するってわけじゃねえよな?」  ジキルの言葉と同時にファミリーの人員それぞれが剣や銃を取り構える。 「お前らみたいな小物、俺達三人で十分だよ」  カズはゴキゴキと指を鳴らして戦闘体勢に入る。 「カズちゃん、そこどいて」  後ろの声に振り向くと、そこには二メートルはあろう巨大なバズーカを構えた伽羅が居た。
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