4話

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 伽羅は標準をファミリー達に向け引き金を引く。  瞬間巨大なエネルギー弾が筒から発射され、ファミリー達を拠点ごと吹き飛ばした。 「うおー、そのバズーカかっこいいなぁ!」 「そうじゃないでしょこのバカ! 伽羅もそんなもの一体どこに隠してたのよ!」 「あら、ルージュちゃん、胸の谷間には四次元ポケットなのよ?」 「どう考えてもアンタの体よりでかいじゃない、そのバズーカ!」 「そっか、ルージュちゃん胸が小さいから……」 「アタシが先に殺してやろうか!」 「まぁまぁ、ほら敵の人数も減ったみたいだし」  バズーカによって舞う土煙が晴れると、ボスであるジキルとその弟であるハンドが立っていた。ジキル自身の棍棒を盾に、ハンドは自分の部下を盾にして爆風から身を守っていた。 「小癪なマネをするじゃねえかクソガキ共」 「女子供って油断してたわけじゃねえが……三対二だぜ兄貴」 「問題ねぇだろう?」 「ああ、そりゃそうだな兄貴」  盾にしていた部下を放り投げるとハンドは剣を抜き、一歩ずつカズ達へと近づいていく。 「ダガーを倒して図に乗っているようだが、精々不意打ちか姑息な手でも使ったんだろ」  そしてハンドは空叩く跳躍し、剣を振りかぶる。 「オークファミリー一の剣士、このオーク・ハンドがお前達の首を切り落としてくれる」  自分の落下速度に、剣を振るエネルギーを足したハンドの剣。  その切先をカズに向け振り下ろした瞬間、ハンドの剣はルージュによって止められた。  鍔競合う二人の剣が火花を散らす。 「同じ剣士だし私が相手しておいてあげるから。アンタはさっさとあいつ倒してきなさいよ」  ハンドから目を離さず、ルージュはカズに声をかける。 「おう、わかった!」  カズはハンドの脇を通り過ぎ、ジキルと五メートルほどのところで向かい合う。
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