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リュックを両肩にかけたカズは寮のインターホンを鳴らしまくる。
「準備完了! ルージュ早く行こう!」
「うっさい! 準備できてるから鳴らすのやめろ」
けだるそうにドアを開けて出てきたのは一人の少女。
名前は――ヴェイル・ルージュ。白銀の髪に褐色の肌、青く光る目が特徴的な少女だ。背も少し高く、姿だけならカズとそうかわらないヒューマン型。しかしカズとは違い額には左右対称に二本の角がある。
「さっきまで寝てたっつーのに」
「もうお昼だぞルージュ! それよりも早く行くぞ!」
そう言ってカズは足早に駆けていき、ルージュとネイルもそれに続く。
「まったく、なんで毎回私を巻き込むのかな、船長の頼みじゃなきゃ行かないっての」
「しかたないだろ、ルージュは俺の相棒なんだからさ!」
「相棒になんかなった覚えはない」
「じゃあ嫁?」
「もっとねーよ」
そんな話をしているうちに二人は小型船発射場に到着し、ルージュが所持している小型船に乗り込んだ。
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