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惑星ジャスク――別名、岩の惑星。
見渡す限り赤い岩と白い砂しか見えない惑星。
その惑星にカズは第一歩を踏んだ。
「着いた! いやーここか、なんにもないな!」
「まぁそー言いなさんな、とりあえず挨拶いくよ。くれぐれも失礼なこと言わないように!」
「わかった」
宇宙船発着場、二人はすぐそばにある建物に入る。
すると一歩入ったとたんにクラッカーが鳴り、二人の頭上に紙ふぶきが舞う。
「ようこそおいで下さいました、キング海賊団の方々! 私この惑星における採掘行長、リノ・クラウスと申します。親しみをこめてクラウスとお呼び下さい」
ブランド物のスーツ、ブランド物の帽子、ブランド物のステッキ、身につける全ての物が高価なブランド物で固められた男。リノ・クラウス。身なりだけでもこの男がいったいどれほどの富をこの星で得たのか、簡単に想像できる。
予想外の歓迎をうけたルージュは少したじろいだ。
「まぁ――よ、よろしくお願いします」
「クラウスさんよろしく!」
「いやぁキング海賊団幹部の方がいらっしゃると聞き、私とても緊張していましたが、あなたがたのような愛らしい方々だと緊張もほぐれますね。ハハハハ」
「えーっと、私の名前はヴェイル・ルージュです、そしてこっちが一応幹部のハネダ・カズです。今回は電話でもお伝えしたとおりこの星での採掘がどのようなものか視察させていただきたいのです」
「左様でございますか、では私が案内させていただきます、どうぞこちらへ」
クラウスに案内されるまま二人は車に乗り込む。
「私達がこの星で採掘行を始めたのはまだほんの二年前なのですよ」
車で移動中にクラウスは口を開いた。
「二年前からですか? その間ほかの海賊に目をつけられることもなくこれまで?」
ルージュは驚愕の表情を見せる。
「ええ、まぁ我々としてもあなた方海賊と揉めるわけにも行きません、しかしあなた方と話をつけ、この星を自由に採掘するのもまたそれなりにリスクを負いますので、いっそのこと秘密裏に行いある程度利益と利用価値をわが社に付けてから交渉に臨もうと思ったのですよ。最近になって『星の石』を使用した兵器を通信販売したのも、我が社の地盤が確固たるものになったからです。おっと、話をしているうちに採掘場へ到着ですよ」
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