マフィアは孤独に恋を謀る。

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「親父に説教されんのなんぞ御免なんだよ」 「大丈夫だよ。僕が上手く言いくるめるから」 「はッ、そりゃあ有り難ぇこった」  呆れたように言いながらも辰巳はフレデリックを止めようとはしなかった。胸から下肢へと纏わりつかせた指先を、面白そうに眺め下ろすだけだ。  ゆっくりと、フレデリックが浴槽の中で辰巳の腰を跨ぐ。 「ねぇ辰巳。僕の後ろを弄って…?」 「ったく、しゃあねぇな…っ」  悪態を吐きながら、上体を起こす辰巳に抱えられてフレデリックは嬉しそうに微笑んだ。武骨な手が粗雑に双丘を広げたかと思えば、前触れも何もなく後孔へと指先を捩じ込まれる。 「ッァ、…んっ」  躊躇いもなく侵入した異物にフレデリックの眉間に僅かな皺が寄った。 「相変わらず狭ぇな」 「なら…、もう少し優しくしてくれてもいいだろう?」 「人の手ぇ煩わせといて我儘な野郎だな」 「んッ、もっと…キミの手で僕は気持ち良くなりたい」  雄芯を片手で擦り上げながら、浴槽の縁へと辰巳を囲い込むようにしてフレデリックは口付けを強請る。零れ落ちた吐息が浴室にやけに大きく響いた。 「は…ぁっ、辰巳……ッ」     
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