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当初あった異物感は、あっという間に快感へと取って代わっていた。武骨な指が後孔の媚肉を抉るたびに、フレデリックはゾクゾクと背筋を痺れのようなものが這い上がるのを自覚する。そればかりか指などでは足りなくて、己のあさましさにフレデリックはふるりと躰を震わせた。
「あッ…んっ、気持ち良いよ、辰巳」
「指だけで足りんのかよ?」
言いながらぐるりと媚肉を抉られて、フレデリックの口から零れ落ちた嬌声が風呂場に反響する。生々しい己の声に耳朶を刺激されながら、フレデリックは僅かにその背を撓らせた。
「ぃ…イっ、あッ、足りない…ッ、もっと…!」
「くれてやっから腰上げろ」
ずるりと後孔から指が抜け落ちたかと思えば腰を持ち上げられ、辰巳へと躰をゆだねる。すぐさま指とは比べ物にならない質量がフレデリックの入口を圧迫した。
辰巳へとしがみ付くように、フレデリックは雄芯を自重で後孔へと呑み込んでいった。閉じようとする襞を抉じ開け、媚肉を割り開いて入り込む質量が腹を満たす。
「あッ、ア…、気持ちイイ…辰巳…」
「は…ッ、ちったぁ緩めろよお前…」
「気持ち良いくせに…」
「ああそうだな…ッ」
ばしゃりと、水面を波打たせて辰巳の腰がフレデリックの躰を突き上げる。
フレデリックは辰巳の背中へと爪を立てた。絶え間なく媚肉を抉られ、蹂躙される感覚が途方もなく気持ち良い。最奥へと叩きつけるように欲望を吐き出されて、フレデリックは自らも熱を解放した。
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