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2丁拳銃を持っているmai《まい》が交互に撃ち、弾幕を張る。
その弾幕を掻い潜りながら、敵に斬りかかる誠。
手には自分の身体よりも大きな刀──大太刀──を持っている。
その近くで黙々と敵を倒していくYUI《ゆい》の手には振るごとにキラキラとエフェクトがつく剣が握られている。
そんな敵陣のど真ん中と言うべき場所にいる二人を援護するかのようにメイスを片手に支援系術式を唱える舞央。
パキャンという音と共に最後の一体を倒し終えると、皆で集まってハイタッチをした。
mai「いやー。今回のやつは大変だったね」
誠「まさかクエ中に大量発生するとは…」
YUI「しかもドロップしなかった」
「「「乙です」」」
舞央「私2つ落ちたよ」
誠「私ひとつー」
mai「舞央さんドロップ率ヤバイもんねw私もひとつ落ちたー」
YUI「私だけじゃん。落ちてないの」
舞央「残念でしたー(>_<)」
YUI「絵文字ヤメロ」
そんな会話をしている背景は夜の学校。
机と椅子でバリケードが廊下のあちこちにあり、壁のあちこちに血のあとが残っており、一部の壁や天井は崩落している───所謂、廃校マップで私たちはボスモンスターからドロップする『骸の守護石』を集めていたのだ。
そこで運悪く、同じマップに長時間いると発生してしまう大量発生イベント──通称:死イベ、又の名:死クエ──に遭遇してしまったのだ。
これはもう完全に私たちのミスなのだが、そこは腐っても高プレイヤーで構成されているパーティー『I'snana《アイズナナ》』なだけあり、少し苦戦するだけで終わってしまった。
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