59人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
クニが叫んだ。
「頼むぞ、ジャン・ピエール。うまいすき焼きおごってやるからな。神戸牛だぞ」
「ああ、了解だ。浅草のすき焼き屋に連れていってくれよ。絶対だぞ」
ウルルク生まれの兵士には、醤油と砂糖の甘辛い味つけが好評だった。東島進駐官養成高校で日替わりランチに牛丼が出ると、ジャン・ピエールは小躍りしていたものだ。
タツオも叫んだ。
「ぼくもご馳走する。肉のお代わり自由だぞ。ジャン・ピエール、いけ!」
最初のコメントを投稿しよう!