引っ越し

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「もう少し、じっくりお考えになった方が良いですよ・・・霊障って、お客様が思うほど単純なものじゃないから」 「え?」 「私、契約書を取りに社に戻りますので、もう少し、お一人になって、よぉーーーく熟考なさってください」 そう言い、姉ちゃんは俺を残し、契約書を取りに戻った。 独りになり、ガランとした部屋の真ん中に立ち、天上を見上げる。 俺にはどうしても、想像が出来なかった。 こんな家を建ててすぐ、何故・・・ 「おい、あんた、歳は幾つだ、三十代ぐらいか」 シーン 「四十代?」 「ピシッ」 「そこそこ遅めに建てたんだな、で、家の外観からして、女性なのか」 シーン 「え・・・男なのか?」 「ピシッ」 「あんた、結婚してたんだよな」 「シーン」 「ええーーー!独身なのか」 「ピシッ」 (おいおいおい、幽霊のくせに、めっちゃレスポンス良く対話出来ますやん)
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