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「お待たせしました、直ぐに鍵を開け、開け、開けますので」
なんで、開け、を三回も繰り返す。
しかも、心なしか、姉ちゃんの表情は暗い。
些細な違和感を見逃してはなるまいと、俺は姉ちゃんを観察する。
うーん
どうにも、ぱっつんな胸元と尻と短いタイトスカートに惑わされ、勘が鈍る
「さぁ、どうぞ」
俺は姉ちゃんに案内され、先ずはリビングと一階和室、そして、姉ちゃんの尻をガン見しながら二階への階段を上り、二階の寝室に入る、すると、姉ちゃんが急に手摺を持ってうずくまる。
「ど、どうしたんですか」
俺は相変わらず姉ちゃんの胸元に視線を置いたまま、心配を装い、姉ちゃんに声をかける。
「だ、大丈夫です、あの、お客様は、大丈夫ですか」
俺は質問の意味が分からなかった。
「大丈夫って?」
「告知の義務がありますので申し上げますけど、この物件、実は事故物件なんです」
「事故、物件?」
「はい」
「事故物件って、何?」
「守秘義務が御座いますので詳細は申し上げられませんが、前の持ち主の方が、この部屋で首吊り自殺をしています。お独りでしたので発見されるのが遅く、遺体は腐乱していて蛆と蠅に塗れ、それえはもう九相図の最後の絵の様な惨たらしい有様だったそうです」
めっちゃ詳細、言うてますやん
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