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「まるで中学生のままね」
「じゃあ、だいじょうぶだ」
月渚が言った。
「何が?」
「クマさんの本の序文」
「クマさんの本?」
「そう、亜美がたのまれたんだって。中学生ぐらいから読めるような本にしたいから、本の序文を書いてほしいって」
「で?」
「私たち、もうオバさんだから、中学生と歳なんて近くないよって言ってたの」
「歳は近くなくても、精神年齢は同じようなものってことね?」
「そうそう」
「よく自分で『そうそう』なんて言えるわね」
「だって、若いほうがいいもん」
「『若い』と『幼稚』は違うわよ」
「どう違うの?」
親子で訳の分からない会話をしているところにクマさんが顔を出した。クマさんは私の顔を見て尋ねた。
「どうかな、亜美くん」
「序文ですか?」
「そう」
「むずかしくって」
「そうか」
するとノエルさんがクマさんに尋ねた。
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