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先へ進むと“壱”の文字が彫られ、朱の塗料で埋め込んだ黒い扉から始まり、それは“弐”、“参”と続き、その隣の“肆”と木札の文字が合致する。
「おい、老婆心から一つだけ教えといてやる。くだらねぇことは考えるなよ。」
研次に向き直って彼は念を押すように言った。
「くだらないことって・・?」
「すぐに分かる!難しいだろうが・・まぁ、しっかりやれよ。」
時間切れとばかりに官吏は木札を扉の金具に差し込み、それを引き開けた。
研次は背中を押され、つんのめるように部屋に入った。
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