第2話

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「あの日も合鍵で勝手に車に乗ってたのよ。 「そんなすれ違いで二年も…」 もっと早く気づいて入ればと、後悔が襲って来た。 「何かの理由であなたとの恋愛には踏み込めずにいたの。 ごめん… 好きよ…」 俺の頬を伝った涙がまどかの煙の出る目に落ちた。 まどかの反応が無くなった。 息ができないような胸の苦しみに襲われ、腹の底からまどかの名を叫んだ。 まどかの胸から、泡が出始めた。 すると、再び目が強く見開いた。今度は優しいまどかの目つきでは無い。 「"キラードール"が起動しました・・・・」 見開いた片目は、鋭くなり、涙も赤くなったかと思うと、腕を突き出して来て、俺の首を掴み、絞め始めたのだ。 その腕を離そうとするが、フルパワーのモーターで駆動する腕を押し返せる物ではなかったし、俺自身も、気力が失せ、そのまま脱力した。 まどかが死んでいる姿がを想像し頭から離れない。 俺も死ぬのか… 彼女の顔は、凸凹し始め、何度か知らない人間の顔に変化した。 締めていた腕の力が次第に抜け、腕が落ちた。 ジョージの時と同じだ… 顔が徐々に溶けてゆく。 しかし、俺の意識が遠のいて行った… かすれる意識の中で、彼女のもう片方の目玉も抜け落ちた様に見えた… 2話 おわり
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