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<警察署の取調室。>
やはり俺は、取り調べを受ける羽目になった。
「なぜ灯油をまいたんですか?」
「アンドロイドが溶けたと言ったろう!なんで俺に質問する!」
「状況から見て、先輩が犯人としか考えられないんすよ。」
「何でだっ!」
「ジョージさんは、この拳銃で撃たれたんですよ。」
最悪だ。俺があの時、アンドロイドの横から拾い上げた銃だ。
「それはアンドロイドが動いたから取り上げたと言ったろう!」
「アンドロイドって何ですか?ベッドの上には居なかったじゃないですか。
それにあのホテルは、レトロを売りにしていて、アンドロイドは使ってない そうですよ。
それに、今や どのAIにも、人間を傷つけるなんて事はプログラミングされてないんです。あり得ないんですよ。」
「なぁ、ヤン!俺は、今までどれだけ面どう見てやった?」
「わ・・・わかってますよ・・・だから正直に答えてくださいよ。法廷で少しでも有利になるようにしてあげますから。」
「違うんだ!」
ダメだ…全く通じない。
後輩のヤンに入れられた留置所の椅子に座り、うなだれて頭を抱えた。
外はもう夕暮れだった。
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