第1話

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じっくり焼けていく夕日を見ると、死んでしまったジョージのあの時の言葉を思い出した。 AIは殺人マシーンを放ったと言っていた。 どんなAI? 何のために? 疑問ばかりが湧いてくる。 ヤンの言う通り、法律上人間を傷つけるプログラミングはされないはず。 だとすると、不正に作られたアンドロイドということになる。 しかし、あんなの一体作ることができる工場なんて、限られている。完成後不正に書き込まれるとしても、自己防衛システムが働くはずだ。 簡単に書き換えさせないはず。 なんだ・・・・一体何が起こっているんだ? 「レン・・・・」 俺を呼ぶ聞きなれた女性の声がした。 留置所の窓から、黒髪のスレンダーな美女婦警が顔を出す。 「まどかか?」 如月 まどか だ。 彼女も同期で、初めのころ同じ署に勤務していた時期があり、パートナーとしては信頼しあっていたが、恋愛関係には苦い思い出がある。 俺はドアへしがみついた。 「どうだった?」 「これ・・・・ジョージの。」 マイクロチップを渡してくれた。 「待ってくれ!俺は殺してない!」 「そう信じてる。だから、その情報から真実を暴いて。」 「ごめんね。お父さんの友人の祝賀会に呼ばれているの。もう行かなきゃ。」 そう言うと、去っていった。 ヤン巡査は、ビニール袋に入った変な銃を眺めている。 「この銃、どっかで見たような…」 「ヤン君」 「あ、如月さん」 婦警は近寄ってくると、ヤンの机に腰でもたれかかった。 ヤンは短いスカートと、白い太ももの間にでできる影に目を奪われた。
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