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第1話
最近、友人のジョージが おかしい。
ジョージは同期で、お互い今年でもう4年目だ。
なのに きょろきょろして落ち着かない。
昨日、食堂で飯を食べているときもそうだった。
久しぶりに顔を合わせたので、一緒に食べようという流れになり、テーブルをはさんで向かい合わせに座った。
ジョージは、そんなに機密性の高い会話をしているわけでもないのに、周りを気にしながら小声で話すのだ。
「なあ、レン、ちょっと・・・・」
そういうと、俺の顔をじっと見たまま、人差し指を出して、左右にゆっくり揺らしたかと思うと素早く動かしたりした。
「何の真似だ?」
それを何かと聞いても教えてくれず、ただ一人でうなずくのだ。
「明日の朝、ここに来てくれないか?」
そう言ってホテルのカードを俺に渡した。
食堂で別れた後に、ふと疑問がわく。
自分の寮があるのになぜわざわざホテルなのか。
電話じゃダメかと言うと、直接じゃないとダメなんだと即答していた。
疑問はぬぐい切れないが、最近仕事に熱中し過ぎで精神に異常をきたしてないかという心配もあり、会いに行くことにした。
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