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純白のラブレターには一人の女性の真っ白な思いが溢れていた。
箱の中に収まっていた宝物のような想いを共有する。
返ってこないとわかっていて、それでも出された一方通行の手紙
そこに 並んでいる『おかえりなさい』と『さよなら』の言葉があまりにせつなくて、千尋の心を締め付けた。
返せない手紙を受け取った時、恭は何を思ったんだろう――――
たまらず袖口で涙を拭う。
便箋に自分の涙が落ちてはいけないと思った。
箱の隅に隠れるようにしまわれた写真が目に入る。
カメラの向こう側を見るようなアングルで少しぶれた少女が写っている。
弾けるような笑顔
日焼けした肌がTシャツの袖から伸びて、シャッターを遮るように掌を広げている。
息づかいまで聞こえそうな、楽しい一時を切り取った写真
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