62人が本棚に入れています
本棚に追加
/116ページ
祖母のお墓の真正面に、見慣れない青年が立っている。
親戚かな?
とチラリと考えたのは、彼もおばあちゃんの好きだったというヒマワリの花束を抱えていたからで……
気づいた彼が私の方を振り向いた。
眩しそうにこっちを見た彼の瞳が大きく開かれる。
後々考えれば、ああいう時には(キャー!)って叫ぶ事も、頭の片隅くらいには入れておいた方がいい。
彼が手に持っていたヒマワリの花を落とした。
あっ
思わず落ちた花に目がいった。
駆け寄った彼に肩を引き寄せられて一瞬驚いたものの、考えたことは私の腕の中にあったヒマワリが潰れちゃうってことだった。
最初のコメントを投稿しよう!