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私の近くに声をかけてくる二人の女の子。彼女たちは親しみやすい表情をしている。
「私は須田詩芽沙。こちらこそよろしくです」
「ねぇねぇ、知ってる?この零組、怪奇現象に遭遇しやすいクラスが多いクラスなのよ?すごくない?」
「こら、エッチ!!彼女が怖いの苦手だったらどうするの?だからあなたはエッチなのよ?ごめんね、須田さん……須田さん?須田さーん」
そう、妹から聞かされていたのだ。この零組というクラスは怪奇現象にあたる噂があると。
「大丈夫?ごめんね?うちのエッチが」
「エッチエッチ言うなー!!それにいつからあんたのものになったー!!ふんがー!!」
「出た、連打ツッコミ」
私は絵土さんのそのツッコミで我に返った。
「大丈夫です。私こそごめんなさい」
そう言った瞬間にチャイムが鳴った。先生が入って来た。どうやら、女性のようである。
「今日からこのクラスをお世話することになった近藤真里亞です。えーと、怪談とか興味があります。零組の担任になれて良かったです。はい」
「先生、途中から棒読み何ですけど?」
クラスメイトの男子にそう言われて笑いがクラスに響く。
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