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ーー
顔にヌルッとした感触を覚え、目を開けるとそこには蛙がいた。うん、蛙だ。蛙だってことは分かるんだが…………。
大きすぎんだろぉ!!
俺の身長と同じくらいの大きさですよ!
俺、身長167㎝だよ。167㎝ある蛙なんか今までお目にしたことがないつーの!
突然変異か何かか?
俺の危険察知レーダーがビンビン反応しまくってる。逃げなきゃ、ヤバい!
『ゲコォ』
「おいおい、嘘でしょ!?」
嫌な勘ってのは良く当たるな。
巨大蛙が大口開いて、俺を丸呑みにしようと襲い掛かってきた。
咄嗟に巨大蛙の顎を蹴り上げ、動きが一瞬止まった隙に俺は全力で逃げた。
ここが何処かも分からないまま、生い茂る森の中をひたすら走る。追ってきてはいないか後ろを振り返り確認すると、案の定追ってきてました……。
「ですよねー」
『ゲコォォォ!!』
「うわぁぁぁぁっ!!」
追ってきてはいないと言う淡い期待を裏切られ、俺は絶望した。某何とか先生じゃないけど、本当に絶望した!
「もう、はぁ……はぁ…無理、体力の限k……わっ!」
体力が限界に達しようとした直前、地面の窪みに足が突っ掛かり転がった。
見事に転がり目が回ったよ。
長いこと斜面を転がり、ようやく止まったと安堵するのも束の間。繁みから俺を追ってきた巨大蛙が飛び出してきた。
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