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ハーレム女子の隣ポジションは
私は乙女ゲームが好きだ。好き過ぎて自作の乙女ゲームを作るほど。ちなみに私のゲームは評判が良く、只今新たなゲーム作成中である。
アイデア出しノートに次回作のネタを書いていると慌ただしい足音がこちらに近付いてくる。
「周!(アマネ)」
「何、鳥海さん」
音の主がわかっていたため、溜め息を混じりに返事をする。鳥海さんは、名前で呼ばない私に、むっとした表情を浮かべると口を開いた。
「もう、そんなさん付けなんてしないで心って呼んでよ」
「…鳥海さん、何の用?」
「もう!いつか呼んでよね!用事はね、えっとね、夕食一緒に食べない?」
鳥海さんが怒った顔から可愛らしい顔に変えて私に聞いてくる。
「え、今日?」
「うん、今日!」
「今日は…」
歯切れの悪い返事に鳥海さんが不安そうにこちらを見る。
積極的に話し掛けてくる鳥海さんは好きじゃないから断りたい。だが、断れない理由もある。でも、今日はキャラネタに詰まったから気分転換にゲームしようと思ったんだけど。RPGを…。
「行くよな?」
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