オメガバース短編集

サッカー選手β×サッカー選手Ω

「そっか。零斗選手は強いんだね」
と笑って言ってくれた
「強いんじゃないです。僕のヒーローが強いから真似してるだけですよ。学生の時とか先生に隠すように言われてたんです。でも、清瀬元選手が教えてくれたからΩは弱者じゃないって。本当は怖いですよ。何回も危ない目にあってますし抑制剤が発達して発情期が止められてもαは関係なく襲ってきますし警察は被害者がΩだと分かるとαじゃなくてΩが悪いって言われますし隠すのは自己防衛として普通のことですから責めることもしませんみんなにΩであることを公言しろとも言いません。僕は僕の意志と意地でしてるだけだから強いとかじゃなくてただの負けず嫌いなんです」
と言うとインタビュアーも黙ってしまった。これ、生放送だけど大丈夫なのかな
「最後に、どんな選手になりたいですか？」
と言われた。答えなんて決まってる
「清瀬元選手みたいにいつでもサッカーを楽しんでみんなに笑顔を与えられる選手になりたいです」
と言うとインタビュアーはありがとうございましたと言われた。
彼氏も同じサッカーチームに入っていて隣の席に座っている。それから彼は本当、妬ける。と言われた。彼氏のどんな選手になりたいかは恋人でありチームメイトである零斗に清瀬元選手よりかっこいい。僕のヒーローって言ってもらえるようなそんな選手になりたいです
僕も人のこと言えないけど大丈夫なの？男と恋人ってバラしちゃってでもきっと彼氏はこういうんだよね。お前が恋人なんて自慢しかないだろ？って彼氏も僕のヒーローけれど清瀬元選手には負けるけどでも好きの気持ちは清瀬元選手より彼氏の方が大きいのだ。