サッカー選手のα×後転性Ω元サッカー選手

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最初から馴れ馴れしかった。俺はαとしてではなく馴れ馴れしい夏が嫌いだった。好きになるとは思わなかったんだ いつも自主練も付いてきて移動とかお昼も一緒に食べようと誘ってきた。今思えばαに負けないと言っていた俺はα嫌いで学校でも噂になっててαである夏は俺と一緒にいようとするのは勇気がいる行為だったのだろうけれど当時は分からなくてただα嫌いを前面に出している俺が珍しいんだろうと思ってた。 もちろん、そんな認識をしていて付き合うことになったということは夏の評価が上がったできごとがある。それは綾先輩を助けた翌日。もう、生徒とかには助けた高校生が俺だとわかっていた。当然だ。あんな時間まで残ってる生徒は俺しかいない。夏もそれを知っていて俺の腕を掴むと用具室に連れ込まれた。なに?と不機嫌そうにいうと夏が俺の頬を殴った 「なんでそんな危ないことしたんだ。お前は怪我をしてサッカーできなくなるかもしれないし退学になったりしたかもしれない。逆上した監督がお前を犯したり殴ったりしたかもしれない。なんで一人で監督と戦ったんだ。ほかに方法はあっただろう?お前はその方法を知っていたはずだ。お前は清瀬はこんなことで潰れちゃいけない男だ。清瀬はサッカー選手になれる。しかも一流の。なのにクズのせいで可能性を潰すようなことをするな。誰よりも練習していたのに努力を自分で無駄にするなよ」 と泣きながら言われたんだ。ちなみに俺はMじゃないだけど自分のことを認めて信じて期待してくれたのは年の近い人は夏が初めてだった。夏はずっと自分をちゃんと一人の人として見てくれていた。それが嬉しかった。それから俺を抱きしめて泣きながら無事で良かったと言われたなんだかこれまでの思いがこみ上げてきて俺も泣いた。それを殴られた痛みと勘違いした夏は狼狽えながらも今回は清瀬が悪いから謝らないと言ったそんなところも気に入った。わかった。ごめんねと言ったらホッとしたような顔をした。 夏はきっと道を踏みはずそうとしたら止めてくれて弱音もちゃんと聞いてくれる優しい人なんだと認識して嫌いじゃなくて友愛に変わった。そしてちゃんと夏と向き合うようになって気持ちがどんどん変わって友愛から恋愛の好きになってしまった。我ながら単純だけどそれほど嬉しかった
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