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「明日の連絡事項はこれくらいかな。じゃあ、挨拶をしましょう。あ、加西くんと久坂部くん、陣内さん、新島くん、桧倉さんはこの後前に来てください」
「起立、礼」
挨拶をした後俺は前に出た。
あ、やっぱりばれますよね。だって、帰宅部なんてないもん。でも、他の4人は何なんだ?
「この5人の共通点は何でしょう?」
先生が急にクイズを出してきた。
え? 共通点? あるの? まだ会って2週間なのに発見したの?
「もしかして、5人とも入部届を白紙で出したんですか?」
「正確には違うけど、大体正解」
先生は人差し指をピンと立てた。
先生、若くてかわいいから許されるけど、このポーズ、5年後やってたら痛いですよ……。
「大体ってことは誰かは何か書いていたんですか?」
「そう。ここにいる誰かがありもしない部活を書いて提出しました」
と言いながら先生はガッツリ俺を見てきた。それに気づいた他の4人も俺を見始めた。
いや、そんなに見ないで、恥ずかしいから。
「お気づきだと思いますが、この久坂部くんが『帰宅部』と書いて提出しました」
気づかせたの先生ですよね……
「でも、偶然にも帰宅部入部希望者が他にも4人もいました」
「私、帰宅部なんて書いてませんけど」
「ぼ、僕も、白紙で出しました……」
「萌百菜だって書いてないよ!」
「俺も」
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