帰宅部なのに夏休みがないとかブラックすぎる

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帰宅部なのに夏休みがないとかブラックすぎる

 期末テストも終わり、あとは夏休みが来るのを待つのみ。帰宅部である俺は夏休みに入ればただの休み! 早く来ないかなー、夏休み! なんて思いながら帰宅部の時間を過ごしていた。 「帰宅部のみんな、久しぶりにお仕事だよ!」 「しばらくなくて楽だったのにな」 「こんな暑い日に外の活動したくないですよぉ―」 「外の活動はまだしないから大丈夫。でも、夏休みも活動してもらうことになるけど」  は、夏休みも活動? え、帰宅部なのに? 「三宅(みやけ)先生、僕たちいったい何するんですか?」 「文化祭の準備」 「それ、今日決めた文化祭実行委員がやる仕事で、俺たち関係ないですよね」 「そうなんだけど、毎年その人数じゃあ足りないんだよね……」 「ということは、正確に言うと私たちは文化祭実行委員の手伝いをするのですね」 「そーいうこと! どうせ、帰宅部は夏休み部活ないんだから暇でしょ。ね、久坂部(くさかべ)くん」 「え、あ……、はい」  夏休みは部活も無いうえに、遊ぶ友達もいないからどうせずっと家に引きこもっているだろと言いたいんですね。まぁ、そうなんですけど。 「じゃあ、もう話し合い始まってるから参加してきてね~」     
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