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時が止まったように教室内に静寂が広がった。さすがにこれはまずかったか。
「え。うそ」
「うわ。さすがにねーわ」
「燎太、冗談だよね」
「あなたに良い趣味があるとは思っていなかったけど、ここまでひどいとは思っていなかったわ」
そんな、みんなで一斉に攻撃してこないで。俺、泣いちゃうから。
「えーっと……。これは……」
「書かなくていいです」
俺が言ったのは却下され、黒板には4人が言ったことが書かれた。
「私たちが言い終わったので次は委員の方が発表をしてください」
陣内が委員会メンバーに振ったが、誰も言う気配が見られない。
「はぁ」
陣内が小さなため息をつき、頭を抱えた。
「あなたたち、やる気あるの?」
とうとう陣内はこの状況に我慢できなくなった。
「沙彩花、みんなも考えてるから」
「さっきからあなたたち、誰かが発言するのを待って自分は発言する気がないじゃない。これではテーマどころか文化祭すら成立しないわ」
「みんなを責めないであげてください」
委員長も陣内をなだめたが、委員の1人が初めて口を開いた。
「私たちだって、好きで委員会に入ったわけじゃないです!」
1人が口を開くとほかの人たちも発言しだした。
「こういうのは私たちみたいな人に押し付けられるんですよ」
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