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「昨日は言い過ぎたと思い……、このままの状態で進めるのも効率が悪いので、その……ごめんなさい」
みんなは黙って陣内の言葉を聞いていた。
「いいですよ。私たちも押し付けられたとしても、委員としての責任が足りなかったです。これから一緒に頑張りましょう」
委員長がそう言うとほかの委員もうなずいた。
「では、展示品についてですが、例年同様看板制作が主になっていきます。あとは、ポスターも作ってもらいます」
「委員長、昨日テーマが決まって原宿についていろいろ調べてみて、こういうのを取り入れたらいいのかなと思って考えてきたんですけど……」
委員の一人が1枚の紙を持ってきた。
「あ、いいじゃん! これをもとに看板とかポスターつくっていこう」
昨日とは打って変わって話し合いがスムーズに進み、看板やポスターは紙を持ってきた子を中心に、加えて絵が得意な陣内が担当する。桧倉と加西は企画のファッションショーを担当し、俺と新島はバザーのクレープを担当することになった。例年に比べて事は早く進んでいる。しかし、2学期になるとクラスのこともやらなくてはいけなくなり、夏休み中にある程度終わらせなければいけないためやはり夏休みは文化祭の準備につぶされてしまうらしい。
あぁ、俺の夏休みが……。
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