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「じゃあ、最後に、担任だから覚えていると思うけど覚えていない人のために一応私も自己紹介するね。みんなの担任であり、顧問でもある三宅夕姫です。よろしくね」
俺のこと言ってんのかな……。覚えます、覚えますから。三宅先生ね。
「じゃあ、早速、帰宅部の皆さん。お仕事です!」
「帰宅部って、帰るだけじゃないの!?」
桧倉は帰ろうとしていた足を止めて三宅先生に詰め寄った。
「ただ帰ってたら部活に入った意味ないでしょ。そんなの学校が認めるわけないじゃん。下校時間の18:00までは学校の役に立つことをやってから帰る。それが帰宅部の活動内容です!」
いや、そんなの聞いてないですよ。
他の4人も三宅先生の言うことにあっけにとられていた。
「ボランティア活動ってことですか?」
「まぁ、簡単に言うとそうなるかな」
「だったら初めからボランティア部にすればよかったのでは」
「帰宅部って名前の方がみんなも食いつくかなって」
「まんまと三宅先生に騙されたな」
「えー! そんなのずるいよ、夕姫先生!」
「説明不足ってやつかな? まぁ、とりあえず、仕事やるよー」
「ちょっと、説明不足で片づけないでよ!」
そう言いながらも桧倉は三宅先生の後をついて行った。そして、加西も新島もそのあとに続いた。
「部長さん。あなたも行くわよ」
副部長の陣内もそう言うと歩き出した。
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