コーヒールンバ

「望むところよ」

誰のせいでもない。
アルコールのせいでもない。
その言葉通り
わたしが望んだから。
わたしと啓介は同級生。
幼馴染とは言えないまでも
昔からお互いのことは知っていたし
距離的に離れて過ごした年月の出来事も
だいたいのことはわかってる。
共通の友達は今もたくさんいる。

大人になって再会しても
あっという間に学生時代に戻れる仲。
それだけでよかったのかもなあ、
と
詮無いことを考える。

数年前には
まさかこんな付き合いを始めることになるなんて
思ってもみなかった。